マニュアル化、効率化を重視されている現代で手仕事が注目されてきている。と言ったニュースを視て嬉しく思いました。弊社の様な業種に限った話しでは無いのですがマニュアル化が難しい作業があるからこその職人仕事、手仕事かなと思います。対人関係の仕事をされている方はお客に合わせた対応求められる事が多いと思います。心身ともに苦労が絶えない仕事に感心します。 無機物なジュエリー相手にも個々に合わせた対応が必要な時があります。同じ形、同じデザイン、素材で大量生産品であっても僅かな違いが出てしまうことがあります。また修理品として預かる品は使用される方によってジュエリーの変化がかなり違ってきます。その為同じデザインのネックレスや指輪であっても別の物ととらえて作業します。ある程度のマニュアル当然存在しますが僅かな厚みの違いや内部の状態によって対応が変わってくるので常に正解のマニュアルがあると言った訳では無くなります。こうなると必要になるのは経験による自身の引き出しと知識とそれをなす技術です。日々の研究と鍛錬は欠かせません。自身の引き出しの中には工具のチョイスも含まれます。近年の工具の進歩は素晴らしく昔は作業不可だったものが簡単に作業できる。といったことが増えてきました。漠然と作業していると見落としてしまいそうな作業方法も増えてきた事だと思います。当然な事ですが常に都合の良い工具がある訳では無いので時には工具を製作してから作業する事もあります。工具や作業方法にこだわりを持っている職人は沢山見てきました。こだわりを持つことは大切だと思いますが、昔はこんなの許されなかった。なんて思う事も増えてくるとは思います。今現在の事を考えると何かに固執するよりも多方面から物事みて柔軟な発想と対応がより大切になってきたと思います。
|