2009年12月

アンティークジュエリー

宝飾品のなかでアンティークジュエリーと呼ばれているものがあります。
どの時代でも美しく価値があるものを手に入れ身に付けたいと思うのが人間です。
今と昔では金属の精錬、石留め、宝石の成形など違いがあります。
技術、デザイン性の違いがあるのでアンティークものは現在のジュエリーに比べいくらか地金や宝石の輝きにかけるところはあります。 
酸化、硫化等が原因でくすんだものもよくみかけます。細工のしかたもいくらか違うので技術屋の人間としては、よく造ったなと感心させられます。 
 シルバージュエリーの中で黒くいぶしのかけられたものをみることがあります。これは昔から使われている、銀を硫化させ黒く変色させて仕上げです。古美加工ともいわれています。今もいぶしのかけられたものは人気があります。
金やプラチナもあえてガラスの粒子など他の素材をあてて曇らせて仕上げることもあります。梨地仕上げといい、ヘアライン・ホーニングといった加工法です。 今のように光沢ある仕上げが出来ない昔の人の工夫だったのかもしれませんね。
 人それぞれ好みは違いますが、宝飾品にも風合いを感じさせるものには一部人気があるみたいですね。
アンティークジュエリーは年代と地域によって違うという面白みもあります。 また美術館でじっくりと見る時間をつくろうかなと思っている今日この頃です。

(2009.12.22[Tue])

サイズ直しについて

サイズ直しは指輪の大きさをはめる人の指の太さに合わせる作業です、
大きくしたり・小さくしたりします、サイズの表記方法も色々とありまして
アメリカサイズ・英国サイズ・日本サイズ・JISサイズ とありますが、やはり日本サイズが一番ポピュラーです、海外ブランドショップでは自国のサイズで対応しているところも
見かけます。
さて 指輪を小さくするときは、1番につき約1mm切り取って、そのあとロー付けして
丸くして・ヤスリかけて削り・そして仕上げます。
大きくする場合は、指輪を1箇所切り そこに同一地金を挟み込んで両端をロー付けします、あとは小さくするときと同じ工程で仕上げます。
よく聞かれることですが、指輪を大きくするときは、地金を たたいて伸ばして大きくしていると思っている方がいらっしゃいますが、その方法ですと1番大きくするだけでも
指輪の腕はとても薄くなってしまいますので、たとえ0.5番足しでもその分の地金を挟み込んで作業をしています。
サイズ直しをするのが面倒な人は、自分の指に合う指輪を買っていく人もいらっしゃいます、こだわりの無い人でしたらそんな楽しみ方があっても良いですね。

(2009.12.9[Wed])


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