宝飾品のなかでアンティークジュエリーと呼ばれているものがあります。 どの時代でも美しく価値があるものを手に入れ身に付けたいと思うのが人間です。 今と昔では金属の精錬、石留め、宝石の成形など違いがあります。 技術、デザイン性の違いがあるのでアンティークものは現在のジュエリーに比べいくらか地金や宝石の輝きにかけるところはあります。 酸化、硫化等が原因でくすんだものもよくみかけます。細工のしかたもいくらか違うので技術屋の人間としては、よく造ったなと感心させられます。 シルバージュエリーの中で黒くいぶしのかけられたものをみることがあります。これは昔から使われている、銀を硫化させ黒く変色させて仕上げです。古美加工ともいわれています。今もいぶしのかけられたものは人気があります。 金やプラチナもあえてガラスの粒子など他の素材をあてて曇らせて仕上げることもあります。梨地仕上げといい、ヘアライン・ホーニングといった加工法です。 今のように光沢ある仕上げが出来ない昔の人の工夫だったのかもしれませんね。 人それぞれ好みは違いますが、宝飾品にも風合いを感じさせるものには一部人気があるみたいですね。 アンティークジュエリーは年代と地域によって違うという面白みもあります。 また美術館でじっくりと見る時間をつくろうかなと思っている今日この頃です。
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