2010年03月

キャスト

以前にも書きましたが、キャストとは、鋳物製作の方法です
今回は少し詳しく紹介します
この方法でジュエリーを作り方法は2通りあります、1つは元型を取らないで1つだけの
型を作る方法と、元型を作っておいて量産する方法です。
まずは世界に1つだけの制作方法は、ハードワックスといって、ろうそくと同じような材料を削って形を作ります、簡単に削れるのでカッター・針金・木の棒などを使って作ります、作業自体もそんなに汚れないので、コタツに入って削る人もいるようです。
そして、もうひとつが原型を作ってゴム型を取り、それにインジェクションワックスを注入して、同じ形のものを沢山作ります。
そして各々出来たものを、ワックスのツリーというものに次々と取り付けていきます
さらにそれを石膏の中に埋めて固めます、固まったら電気炉に入れて
600度から950度に加熱します、地金の種類によって温度も変わります
加熱されたことによりワックスは解け出るので、空洞が出来ます
そこに溶解した地金を流し込みます、プラチナだっり18Kだったりジュエリーに使う地金ならば、何でも流し込めます。
但し、文章に書くと簡単ですが、実際のキャスト作業は
石膏の温度・地金の溶解温度・流し込むタイミング色々で、それによって出来上がりの商品のできばえがかなり変わります、多くのキャスト職人の頭を悩ましているのが
地金の中に閉じ込められた『空気』です、これを業界では『巣』『ゴマ巣』と言っています
流れ込むときに空気を巻き込んで型に入っていくので、仕方ないのですが
これを出来るだけ少なくしようと、日々努力しているキャスト職人は多く居ます。

(2010.3.23[Tue])

貴金属に使う地金

貴金属といわれる地金を紹介します
最近はかなり多種類の地金でジュエリーを 作るようになってきています
プラチナ PT000 PT950 PT900 pt850
金    24K 22K 20K 18K 14K 12K 10K
ホワイトゴールド 18K 14K 12K 10K 8K
シルバー   SV1000 SV925
などです、これらの地金も割金を変えることにより色・硬さ・コストなどを変えられるので実際の今のジュエリー業界での、地金の種類は全部を把握は出来ません
サイズ直しなどをするときに大きくする場合には同じ成分・同じ色の地金を使うのですが
色が中々あわない場合もあります。
ゴールドですと、イエロー・ピンク・レッド・グリーン・パープルなどがあります
シルバーですと、イエロー・ピンクなどです
しかしながら、貴金属とは違う地金を入れるものもあり、加工性とか耐久性とかに問題もあり、実際に使われている色は限られています。
例えばパープルゴールドは凄く綺麗ですが、まったく地金がもろくなり細工が出来ません
これはアルミニュウムと混ぜることで、金属の性質が変わるのだと思います。
そしてピンクシルバーも1回変色すると、元の色に戻らないという特徴があり
この業界では使われなくなっています。
とんでもない地金との合金で、今まで見たことも無い色が現れるかも知れませんね

(2010.3.11[Thu])

エンゲージリング

以前マリッジリングの話しをしましたので今回はエンゲージリングの話しを少ししたいとおもいます。
「エンゲージリングは給料の3ヶ月分」と良く耳にしたことがありませんか?
これはエンゲージリングを良く知らない人にしってもらおうと考えてできたキャッチフレーズで、サラリーマンの平均月収の3ヶ月分ですから大体100万円前後のものを買って贈れば相手にも喜ばれる。といったわけです。
エンゲージリングの意味合いは色々ありますが、昔戦争や寿命の関係で早くに逝ってしまう夫が嫁にのこす形見みたいなもので、リングを売ればいくらかは妻子だけでも食べていけるだろうと考えて贈られていました。
今の時代このような考え古いのかもしれません。一番大事なのは相手にとって喜ばれるものを贈るのが大事だと思います。ですがエンゲージリングは形式や仕来たりだけでなく相手の将来も考えて贈られていたということを知って頂けたらなと思います。

(2010.3.2[Tue])


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