2010年06月

パワーストーン

まず、パワーストーンは和製英語です。英語圏では水晶を意味する「crystal」宝石一般を意味する「gemstone」の中に、日本で「パワーストーン」と呼ばれる種類の石群は含まれます。 パワーストーンとは、宝石・貴石・半貴石の中でも、ある種の特殊な力が宿っていると考えられている石の事で、その石を身に着けるなどしていると、良い結果がもたらされると愛好家から信じられています。
石の種類は沢山ありますが、{アクアマリン・アメジスト・オニキス・トルマリンなど・・}
市場に出まわっているのは、比較的に「高価ではない」石を使った商品を多く見かけます。
アメリカで1980年代辺りにブームになったが、すぐに下火に。少し前まではパチンコ雑誌の裏か、場外馬券売り場に居るおじさん達の腕にしか見かけなかった物ですが・・・。
近年の「スピリチュアルブーム」の影響もあってか、若い人から年輩の方まで幅広く身に着けている人を見かけます。
「困ったときの神頼み」ならぬ、「石頼み」のようですが、欧米諸国は、宗教に対して信仰心が厚いので
長く続いてるブームなのでは!
世界中でブームになれば、私達の業界も少なからず盛り上がるかもしれませんが、信仰する神様には勝てませんね。
今、世界各国で日本の伝統文化や食文化が注目されていると聞きます。食文化はともかく、
伝統工芸の分野では、後継者不足の影響もあって衰退の一途をたどっていますが、改めて見直すと、すばらしい技術や伝統工芸品が沢山あります。日本の文化に注目している世界各国は自国の伝統文化を大切にしながら海外にも目を向けています。私達も日本の伝統文化を見直して、海外に向けて日本古来の文化から派生するパワーストーンブームが起こるかもしれませんね。

(2010.6.29[Tue])

金工職人と芸術家



ジュエリーは、そのデザインに芸術性やセンス、作り出すには技術と知識が必要なものです。その点においては絵画や音楽となんら変わりありません。
が、ジュエリーに携わる人は、主に「職人」であり、「芸術家」とは呼ばれません。それは装身具であるジュエリーは「工芸品」で、「芸術品」ではなかったからです。
金工や木工、陶芸など「職人」と呼ばれる仕事は、過去、特にヨーロッパにおいて芸術家よりもかなり格の低い職業とされていました。まだ工芸品に芸術性が認められていなかったなですね。
しかし、先人たちが技術や知識の探求、デザイン性の向上に努力し続けた結果、現在、特にヨーロッパでは尊敬される仕事として認知されています。
現在もまだまだ新しい技術が生み出されていますし、デザインにもその時々の流行があります。先輩たちのように、より多くを取り込んでいきたいですね。

(2010.6.22[Tue])

有機石と無機石の話

天然で採れる宝石のなかには有機質の石と無機質の石があります。
ダイヤモンド、サファイヤ、ルビーなどの鉱物から採れる石を無機石、真珠、サンゴ、コハクなどの生物、植物から採れる石を有機石と分けられます。
ジュエリーに加工する際それぞれメリット、デメリットがあります。
無機質の宝石は高度もそれなりに高く石留めの時にはしっかりと爪でおさえて留めることができ、酸に強い石も多いので仕上げ後のメッキがけなど容易にできます。しかし劈開性をもつ石もあります。これは一定の方向性に割れて行く性質のことで、ダイヤモンド、トパーズ、タンザナイトなどの石がそうです。
また、透明な石が多い為、石留めなどの際には亀裂やヒビなどを入れないように注意が必要になります。
洗浄器で洗っただけで割れた。なんてことにならないように気をつけなくてはなりません。
有機質の石は真珠やべっ甲など独特の光沢を持つ宝石です。高度の低い宝石が多いです。なので小さなすり傷などは磨けばすぐに光沢を戻すことができます。シェルカメオなど彫刻されたものもあります。劈開性の無い有機質だからこそできることだと思います。しかし酸に弱く、酸洗いやメッキがけなどができません。コハクは植物の樹脂なので熱にも弱くちょっとの熱で簡単に溶けてしまいます。
無機、有機どちらの宝石も希少性があるからこその宝石です。天然石であれば同じ石は二つ以上存在しません。これからも大事に取り扱って行きたいものです。

(2010.6.14[Mon])

サイズ直し

最近は指輪があまり売れないので、サイズ直しの仕事も以前に比べたら激減しています
日本の宝飾業界は、かなりの部分をブライダル関連に売り上げを依存しています
今後の日本は結婚する人がどんどんと減っていきます
さらに結婚指輪をしない人とか、婚約指輪を買わない人も最近の若者の傾向ですね
なので
最近の当社でのサイズ直しの仕事は、以前買ったものを直して、仕上げてつける人も
数多くいらっしゃいます。
一時期は手持ちの指輪をリフォームして違うデザインで楽しむ そんな時のありました
しかし リフォームは 難しいです
お客さんの考えていることを、全て理解して形にするのですから
実際に形になってみて、『こんな形ではないのよ』と言われることもあり
サンプルの写真・ラフ画・デザイン画と色々と方法はありますが、人それぞれで
頭の中までは見えないので、最後の詰めが大変です
でも、想像通りのジュエリーが出来たときの、お客さんのうれしそうな顔は我々もとてもやりがいになります、
だから この仕事は楽しくて止められませんね。

(2010.6.2[Wed])


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