リングの外側に、2種類の絵の様な刻印がある商品を見かけることがあります。 このうち1つは、ジュエリー製造者のメーカーマークです。 そしてもう1つは、製造した国の造幣局の決まりによって打たれたホールマークです。
例えば、フランスではゴールド製の商品には、「鷲の頭」をデザインした図柄で、シルバー製品には「兜をかぶった女神ミネルヴァの頭」、プラチナ製品には「犬の頭」のマークを入れることが義務付けられていて、見かけでは金か、銀かプラチナなのか判別できなくてもこのマークを調べれば、すぐに素材がわかるようになっています。 イギリス製のジュエリーのホールマークは、ゴールド製品には「王冠」、シルバー製品には 「ライオンパサント{前足をあげた獅子}」、プラチナ製品には「宝珠」。 このほかに、何年に製造されたものか、どの都市で試金分析を受けたかなどを表すマークも入る事があります。
日本製の場合、造幣局が検定した貴金属には「日の丸」のホールマークが刻印されますが、この刻印が法律で強制されているわけではありません。 ジュエリー大国のイタリアにもホールマークの制度はありません。 しかしこのマーク、深く刻印されているとは限りません。状態によっては簡単に消えそうな物もしばしば見かけます。ですが・・そのジュエリーの出自を示す最低限の手がかりなので、ブランド刻印などと同じく消えないように、細心の注意を払う作業が要求されます。
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