2011年08月

金属疲労について



みなさん金属疲労という言葉を聞いたことはないでしょうか?
ピアスなどの可動部分が折れたことはないでしょうか?
金属にも疲労というものが存在します。これは何度も使っているうちに可動部分などに
目に見えないほどの亀裂が入りそれが進行してしまうことが原因です。
いくら金属といっても弱い力を加えつづければその部分の構造が崩れてしまい最終的には折れたりしてしまいます。
対策としては、なるべく一点に力を加えるようなつけ方やはずし方をしないほうがいいと思います。
また、宝飾品などを身につけたまま温泉などに入ると、宝石に悪影響を及ぼしたり
金属の腐食の原因になるので気をつけましょう。
修理可能な物もありますが、修理がむずかしい物も多々存在するので扱いには十分気をつけましょう。

(2011.8.25[Thu])

石止めの方法

指輪には宝石が留っています。石も色々な留め方があるのに気づいている人も多いと思います。

石留めにも種類と名称があります。石止めよりも石留めが一般的ですが、「何々止め」と言う場合は、「止め」に字が用いられる場合が多いです。石留めのために用意された、まだ石の止められていないリングを空枠(シャトン)といいます。空枠には石を留める爪があります。爪の形にも色々な名前がつけられていて、立て爪、ワシ爪、おがみ爪などなど、一個石のリングによく見られるのは、シャトンにより石を浮かせた状態で止まる爪止めで、爪の上端面積が大きいタイプと、小さいタイプ、ティファニーがつくりだしたティファニー爪があります。爪の数が六本の立て爪であるが、特に爪の上面が大きく花びらあるいは星状に広がって見えるタイプを言う場合が多いです。
ほかにも、タガネを用いて地金を彫って爪を作って止める彫り留めがあります。
この場合は、地金と石のテーブルが同じ高さになり、石を埋め込むようなタイプの止め方で、クラフトマンの技術が美しさに大きく反映する留め方な為、修行と呼ばれるに近い練習が必要です。
連続止めは、多様な彫り止めの中でも最も一般的な留め方で、線状にメレダイヤを並べる止めるデザインです。
二つの平行な長い爪で一つあるいは多数のメレダイヤ、テイパーダイヤ、バゲットダイヤなどを、平行したレール状の枠に並べる「レール止め」。
「パヴェ止め」は、石畳みのように石を二次元平面に並べ、隙間に地金の飾り玉を作るとめ方でキラキラ留めなどとも言われています。
石座がなく、ダイヤのガードル両端を地金の張力による圧力で押さえつける止め方。リングの切れ目に、石が挟まった状態で止められている「テンションセッティング」などがあります。
彫り留めは、技術的に日本とヨーロッパ、アメリカでは、異なった技法と道具が使用され、クラフトマン個人によっても微妙に異なった技術が用いられています。
細部をみると仕上がりの美しさには、作られた国や個人の技術が大きく反映しているのを確認できます。
日本式の止めかた和彫りでは、地金の余白部に光沢が出ていて。キラっとした仕上がりになっています。
デザイナーやクラフトマンにより今も宝石をより綺麗に見せるように色々な技法など考えられています。
石の止め方によってはサイズ直しなど修理ができない指輪もあります。
指輪を見る時に、どの様に石が留っているのかということを考えてみるのも楽しいと思いま

(2011.8.10[Wed])


バックナンバー
©All Rights Reserved 2009 TAO & COMPANY Inc. Yokohama, Japan
Powered by HL-imgdiary Ver.3.00 Beta