希少品の代名詞である宝石ですが、その中でも特に貴重な(大抵の場合は巨大な)ものには名前がつけられています。 エリザベス・テーラーの持っていた「テーラー・バートン(ダイヤの名前)」は有名なのではないでしょうか。他にもたくさんあるのですが、 いくつかご紹介。
・カリナン 原石3106ctの最大のダイヤ。このダイヤは鉱山の創立者T.カリナンの名をとり「カリナン」と名づけられた。原石は何ヶ月の研究の末、 9個の大きなカット石(カリナン1〜カリナン9)、96個の小さなダイヤ、9.5ctの未カットのダイヤ1個が生まれた。このときカットを依頼されたエキセシオールダイヤモンドのヨセフ・フィッシャーは1度めのクリーピング(原石をカット・・・というか割る技術)の失敗の後、2回目でクリーピングを成功させたが、 その直後失神した、という。
・ホープ 関わった者に死と破滅をもたらしてきた青ダイヤ。 フランスの旅行家タベルニエがインド、ベーガンの寺のラマ・シータ仏像の額から盗んだものといわれ、ルイ14世がタベルニエに貴族の称号と大金を与えて掌中に収める。タバルニエはその後ロシアの草原で狼に襲われて死亡。このブルーのダイヤはルイ16世に継がれ、アントワネットの手元にいくが、王妃がギロチン台の露と消えると、不吉な呪いの石として囁かれる。 1872年盗難にあい消息不明となったが、ロンドン市場に45.5ctのブルーダイヤとして登場する。銀行家ヘンリー・T・ホープが買取り、以後ホープと呼ばれるようになった。ホープ氏が死亡すると銀行は破産し、ダイヤは不幸をもたらしつつ転々とし、 現在はワシントン、スミソニアン自然史博物館に展示されている。
・神眼 インド南部の寺院に何世紀も前から伝わるシヴァ神像の、第三の目にはめられた大粒のルビー。 ある時、1人の盗人がこのルビーを盗み出したところ、雲ひとつない晴天だったにも関わらず、雷に打たれ死亡。以降、この石にはシヴァ神の力が宿るとされ、信者からは敬われ、盗人からは恐れられた。
・三兄弟 ブルゴーニュ公シャルルが所有していたルビー (と信じられていたスピネル)
大きさも然ることながら、様々な逸話が残っているのが惹きつけられる要因なのではないでしょうかね。まだまだたくさんあるので、興味をもたれた方は調べてみると面白いですよ。
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