2012年12月

孔雀石

孔雀石は孔雀が緑の羽を広げた時の美しい紋様に似ていることから我が国の名称になっています。
英語ではマラカイトと呼び、名の由来はギリシャ語のMallow(ぜにあおい)ということみたいです、その色彩がこの植物の葉の色に似ているからであります。
孔雀石は水分が銅の鉱石が溶解して岩石の隙間や鉱脈に、ぶどう状・あるいは鍾乳石の形で沈殿してできたものがきれいな模様として、出来ています
これを塩基炭酸銅と呼びます、銅器に錆として発生する「緑青 ろくしょう」と同じものです。
硬度は3.5-4.5と宝石としては低いので、とても破損しやすく、慎重な作業が要求されます
宝石として使われているのは単斜系の結晶で、同心円状の縞模様構造になっています
鮮やかな濃緑色に、くっきりと描かれたような縦縞模様が美しく
まさに孔雀の羽根を連想させます。
孔雀石はカボッションや平板状にカットされて、指輪をはじめ、ペンダント、ブローチなどに加工されています。
カジュアルな服装に似合う宝石として人気がある、ただ石質がやわらかいため、貴金属で縁どりしたり、枠にはめ込んだりの細工を必要とします
マラカイトはシナイ半島で採掘されていたとエジプト古代史にも記載があります
クレオパトラも粉末にして、アイシャドーとして使ったいたようです
古代ローマでは印章に使われたり、魔力から身を守るための守護石としても使われました。
日本でも、足尾銅山、阿仁銅山などで産出されていました。

(2012.12.25[Tue])

予防接種

インフルエンザの予防接種に行ってきました。私が子供のころは小学校で毎年、予防接種が行われていましたが、1994年以降は学校での集団接種は全国で中止されています。
理由は「前橋医師会」による調査で、インフルエンザワクチンに予防効果がないとの報告を受けてのことだそうです。
現在のように個別接種になってからわずか数年でインフルエンザでの死亡者数が激増したため偏った見解だと指摘されてもいます。
しかし、ワクチンは流行する「型」が合わなければ効果が望めません。また、他のウィルス性の病気にくらべ、人から人へ感染していく度に速いスピードで「小変異」を繰り返すので、これによっても効果が薄れるそうです。
しかし、小さなお子様やお年寄りなど抵抗力の弱い方々がインフルエンザに感染すると最悪、命の危険になることもあるので本人はもちろん、そうした方々と同居している人は接種した方がいいと思います。たとえ劇的な効果が望めなくとも多少の防壁になるのではないかと思います。
因みに、インフルエンザワクチンの原価は約350円、それを販売会社に約600円で出荷
販売会社は約750円で卸売り業者に販売、卸売り業者は約1000円で医療機関に納める。
インフルエンザワクチンは健康保険の対象外で接種の料金は各医療機関が自由に決める。
1回の接種料金は平均で約3000円。
医療機関にとっては利益を生み出す商品。売れ残ったワクチンは返品はきかず、来年には使えません。

(2012.12.14[Fri])

ヘア・ジュエリー

人毛を使ったジュエリー・・・というとちょっと怖い響きに聞こえますが、じつは歴史ある装身具なんです。日本人に知られているヘア・ジュエリーといえば、故人の髪をロケットに入れたり編んでペンダン トトップに用いたりした「モーニング・ジュエリー」(モーニング=mourning =喪。朝のmorning ではない)が一般的です。
 西洋のモーニングジュエリーとしてはヴィクトリア朝中期(1861年〜)、ヴィクトリア女王が夫たるアルバート公の喪に服した時代の作品が特に有名。
 日本では髪の毛をお守りとして身に着ける風習を残す地方もありますが、持ち運びに髪をお守り袋に入れる程度で、ことさら髪を装身具に留めて他者に見せる風習はあまり聞きません。従って日本人にとってヘア・ジュエリーというとモーニング・ジュエリーが連想される(モーニング ジュエリーとヘア ジュエリーは同意ではない。モーニング ジュエリーは黒を基調としたジュエリーであり、必ずしも髪を利用する必要はない) のは、西洋アンティークの人気が日本で根強く、関連文献が容易に入手できるからでしょう。貴重なものとして代々相続されますから。
 しかし、ヘア・ジュエリーは西洋の専売特許ではありません。ポリネシア文化圏で見られる装身具類にも人毛を編みこんで作られたネックレスが多く存在します。
 ちょっと怖いですが、毛髪って想像以上に丈夫で装身具向きの素材なんですよね。怖いですけど。

(2012.12.6[Thu])


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