2014年07月

宝石のいろいろ

宝石といえばダイヤモンド、サファイア、ルビー、などさまざまな種類の宝石があります。
高価なダイヤ、サファイア、ルビーを貴石といいます。これ以外の宝石を半貴石といいます。ジュエリーで用いる宝石で理想的なのは、石が硬い(モースコードが高い)、枠に留めやすい綺麗なプロポーションである。これらが加工する側の職人からしてみると理想ではないかと思います。どんなに硬い石でも割れたり欠けたりしますし。あまりにも個性的な形をしているとそれに合う枠を作るのに結構な時間が掛かり、しかも留めにくいなんてことがあったりします。特殊な形の石だと爪の位置や本数を考えて加工します。しっかりと留める為に大きめの爪にしたり本数を増やしたりするとそれだけ石が爪に隠れてしまいます。やはり丸に近い形の石の方が加工しやすいです。爪もある程度の本数でしっかりと留まるので見栄えも良いと思います。貴石だと形もほぼ決まっていますし割れにくい種類の石達なので加工に適した石と言えると思います。酸にも強い性質も持っています。半貴石は硬度が8〜の石達で劈開性を持ている石やエメラルドのように最初からヒビなどが入っている石が多く素人さんには扱いの難しい石が多いです。また酸で溶けてしまったり退色してしまう石もあります。半貴石のいい所といえば数も多いので安価であったり大きめの石が手に入りやすかったりします。まったく同じ色の石をそろえるとなると難しい話しになってしまいますが、それだけカラーバリエーションに富んでいるところも半貴石のいい所ではないでしょうか。真珠や琥珀、ベッコウなんかの有貴石も半貴石の仲間です。最近では技術の発達もあってかあまり聞きなれない名前の石などもたまに見かけるようになりました。実のところを言うと、リングやネックレスなどに留まってジュエリーとして使えればなんでもどんな物でも宝石になってしまうのです。大昔では獣の骨や牙でネックレスなどを作っていたぐらいです。サファイアやルビーも大昔では川で綺麗に丸くなっていたのを拾って使っていたぐらいです。その気になればその辺で拾った石をダイヤの様にカットしてリングに留めてみたりなんて事もできます。パチンコ玉のリングを作ったなんて人が世の中にいるくらいですからね。ようは身に着ける人、加工する人しだいで宝石と呼べる物になると言うことです。

(2014.7.28[Mon])

超音波洗浄機

二週間程前のことですが、わが社の超音波洗浄機が壊れました。
主に磨きの作業を終えた後に、指輪などに付着した研磨剤汚れを落としてきれいにするのに使われますが、さすがに壊れた洗浄機では汚れが全く落ちません。
大型の非常に性能のいい洗浄機だっただけに、壊れるとこうも落ちないのかと少し驚きがあります。
昨日までは正常にうごいていたのですがね。
記憶を辿れば、8年くらい使っているハズ。
その8年もの間、毎日毎日酷使しているわけですから、壊れるのも当たり前ですよね。
しかし・・・便利な洗浄機が壊れてしまうと洗うのは大変。
いつもなら洗浄機に入れて、あとちょっと汚れをケアすればお終いなのに、もうひと手間、ふた手間かかりますからね。
まあ、長く仕事をしていれば、主役級の工具が壊れて不便な状態になるなんてこともあるということで・・・。
これも汚れを落とす勉強だとか。
そして、二週間が経過して、オーバーホール不可となってしまった洗浄機とはおさらばして、新しい超音波洗浄機がやってまいりました。
前のものとほぼ同じ型なので、使いやすさはもちろんのこと、汚れもなんだかいつもの数倍良く落ちるような・・・これは気のせいかな?
それにしても、この洗浄機一つで、かなり気持ち良く仕事ができる次第です。

(2014.7.23[Wed])

カメオ

カメオとは「メノウ」「大理石」「貝殻」などに浮き彫りを施した装飾品・工芸品です。
日本では「マンボウガイ」「トウカムリ」「ホシダカラ」等の厚い貝殻に浮き彫りを施した
「シェルカメオ」を指し、「メノウ」などの石に浮き彫りを施したものを「ストーンカメオ」
アクリル樹脂をカメオ風に成形した「アクリルカメオ」、金属をカメオ風に成形した「メタルカメオ」と素材ごとに呼び分けています。

古代ギリシャで発達した技法で、カメオを施した宝石を指輪にはめ印章代わりに使用していたと考えられています。

彫りの高さや、石の層の色の出方なども重要視されますが、鑑賞のポイントとなるのは、
やはり「彫りの出来」でしょう。近年、3Dプリンターやレーザー加工の技術が発達して
熟練の職人の施した浮き彫りと遜色ない、精巧なものも出来るようになってきました。
まだ、生産コストなどの面で問題がありますが、彫り職人には厳しい時代になってきました・・・でも職人が創り出す「味」は機械では表現できませんが。

シェルカメオで一般的に言われる巻貝の左右の向きはあまり重要ではありません

(2014.7.9[Wed])


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