2014年11月

タンザナイト

アフリカ大陸のタンザニアで採掘される、ブルーの色の宝石です。ゾイサイトという石の青色変種です
1960年に初めてこの地で発見されて、ティファニィーによってプロモートされることで宝石としての地位を確立しました
この石の発見はなぞに包まれていて、地元のマサイ族の男がキリマンジャロ山の近くで
透明な結晶を見つけたのが最初といわれますが、ちょうど落雷による山火事が発生して
褐色のゾイサイトが焼かれて変色したとかとも言われています
現在では国を挙げて採掘を活発に行っています、採掘方法は他の色石のように露天掘りではなく、近代的な坑道掘りで行われています 計画的な採掘により地下1200mまで
坑道が掘られています。
ゾイサイトを加熱することにより、綺麗な青色のタンザナイトになります
結晶の方位によって、青色・紫色・朱色にも変わります、青色変種のみがタンザナイトと呼ばれます、中には採掘時に青色のものもあるが良いよい色に変えるために加熱されている。
タンザナイトの加熱は現在は電気炉により、白い石膏の粉末が入ったルツボに埋め込み
2時間かけて540度まで加熱し そして1日かけて常温に戻します
白い石膏に埋まった緑褐色の石は、綺麗なブルーのタンザナイトに生まれ変わります。

(2014.11.27[Thu])

シルバーの変色原因とは

シルバーアクセサリーはお手入れをせず、長時間放置したり長期間着けたままにしていたりすると、茶色〜黒く変色してしまう事があります。
シルバーの変色は空気中、または汗に含まれる硫化水素や亜硫酸ガスなどの硫黄分と結びつく事によって、シルバーの表面に硫化膜が出来てしまうことが原因なんです。
鉄や銅が「酸化」するのに対し、銀は通常の着用では基本的に酸化しません。シルバーの場合は表面に硫化膜が出来る事で黒くなりますが、この性質を利用したものが(いぶし)です。
シルバーアクセサリーの彫刻部分のコントラストを強調する為に、溝や彫り込んだ部分等を黒くする事をいぶしと言います。
シルバーアクセサリーを付けたまま温泉へ入ると、温泉中の硫黄分と反応して表面がいぶされ、黒く変化してしまいますので注意しましょう。

シルバーの特長ともいえる自然な硫化に関しては、汚れとは違い、シルバーの「味」だとする人も多いです。
表面を硫化させずこまめに磨いて輝きを保つのも、そのまま着用を続けて自然な硫化を楽しむのも、人それぞれの好みによるところが大きく、そのあたりもシルバーアクセサリーの「良さ」の一つともいえるかもしれません。

(2014.11.20[Thu])

舎利塔

「舎利塔(しゃりとう)」と言われてピンとくる方はどれくらい居るのでしょう。正式には「仏舎利塔(ぶっしゃりとう)」、お釈迦様の骨を収めた建築物としての塔を指します。インドネシアの「ボロブドゥール寺院遺跡群」のストゥーパ(舎利塔のこと)は有名ですね。中国の仏僧たちは宝石箱を持ってインドやタイのストゥーパへ供養に行き、持って帰ってきた宝石をお釈迦様の骨と同様に扱い、自身のお寺に納めたそうです。宝石は主にメノウやパールで、日本では五重塔の根元に埋められたりしています。
この習慣が一般家庭にも伝わって、仏教徒の信仰対象としてメノウやパールを入れた容器が祭られるようになると登場するのが家庭の御仏壇にも置けるサイズの舎利等です。一見すると、ガラス戸の付いた小さな飾り棚に思える外観ですが、実はなかなかに複雑かつ装飾的なんです。アンティークの物だと、板ガラスに見えるそれは水晶を薄く削り出し磨き上げた板を嵌めてあったり、金属部分は彫り模様の入った銅版に金メッキを施したものが使われていたり。当時の人々の信仰の深さがうかがえます。
さて面白いのはこの舎利塔に納められたメノウの珠、毎日信心を込めて拝んでいると、いつか膨らみやがて2つに分かれるという話があること。それはもはや信仰心なのか物欲なのか・・・なんて考えるようじゃメノウは増えてくれないのでしょうねきっと。

(2014.11.17[Mon])

キュービックジルコニヤ

キュービックジルコニア(CZ)はダイヤモンドによく似た人造宝石でダイヤモンドと見た目は似ていますが価値希少性は似て非なるものです。
アクセサリーなどによく使われています。普通の人ではなかなかダイヤモンドとの差がわかりにくいのでダイヤモンドの模造品としても利用される事があります。
価値としてはダイヤと比べると何倍もの差があります。見分け方としては専門の機器を使うとすぐ見分けがつきます。x10ルーペなどで見分けるときは石の中を良く見ると天然石にある天然の傷インクルージョンがCZにはありません。それとカットをよく見るとダイヤよりやわらかいCZの方が角が丸くだれている感がありそこで判別したりします。鮮やかなカラーでピンク色や紫色などであったり、光の屈折率も違うので異様にキラキラしているなと思ったらCZの可能性が高いです。
キュービックジルコニアと名前で間違われることが多い石がジルコンです。ジルコンは天然石で透明度の高いものは宝石にも使われ天然石の中では1番ダイヤに似ています。名前も見た目もにているキュービックジルコニアとジルコンはまったく別物なので間違わないように注意が必要です。
最近では、ダイヤモンドの代わりにキュービックジルコニアを使っているSVやK10などジュエリーがお手ごろで人気のようですので「透明で輝いている」=「ダイヤ」とならないようモノを見分けられるようになれると良いと思います。

(2014.11.13[Thu])

新しい鉱物が発見された

ちょっと前の新聞に早稲田大学と東京工大の共同プロジェクトで発見した鉱物が発見者の丸山茂徳:東工大教授にちなんで「学名:マルヤマアイト」として国際鉱物学会連合に承認されたと言う記事が載っておりました。
カザフスタンの北部にあるコクチェタフで採取たものだそうで、約5億年前に形成されたらしいです。
私が興味を持ったのは私共にもおなじみのトルマリンにある物が含まれていると言う所で、そのある物とはとても小さいですがダイアモンドだったからです。
ダイアモンドは地表から約120kmより深いところで約4GPa(ギガパスカル・・・想像もつかない数値ですが)以上の高圧力によって形成される炭素の結晶です。
一方のトルマリンは形成に地表付近に濃集されたホウ素を必要とする物です。
形成物質のある所や、条件の全く異なる物が一緒に混ざって存在すると言う事は地球表層から深部へ長い年月をかけて物質が循環していると言う事を表してる事になりますよね?
所で、発見されたトルマリンがが宝石になるかと言うと実はとてもとても小さな顕微鏡で見なくては判らない様な大きさの物でした。
ちょっと夢のあるお話でしたが、なかなか想像と現実は一致しないものです。

(2014.11.4[Tue])


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