2018年12月

合成ダイヤ

合成ダイヤモンドが市場に出回るようになりました。ご存知かと思いますが、ダイヤモンドは炭素原子が地球の地下で高温、高圧の中でゆっくり時間をかけて結晶化して出来上がります。これと同じこと人工的に意図的に起こせる機械または器具を用いれば合成ダイヤは作成できます。
ですが天然とは環境と時間の掛けかたが違うので黄色がかった石や炭素の残りが石の中に残ってしまうなど宝飾品には向かない様な物がほとんどでした。これらは工業用品や半導体に使われます。 近年では研究と技術の発達によって宝飾品にも使える状態、ランクの合成ダイヤも開発され市場に出回るようになりました。一時は小粒の石がほとんどで、どこどこの国から回ってくるジュエリーには注意して石のチェックをと業界内で注意呼びかけがありました。最近では1カラットの合成ダイヤモンドをブライダルに取り扱うブランドも出てきました。デ・ビアス社はすでに天然と別に合成ダイヤでの展開も始めているそうです。天然ダイヤを扱う業界にとっては脅威と言ってもいいでしょう。刻印の入っているダイヤならいいのですがそうでないダイヤは人間の目では分別つきにくく簡易のダイヤチェッカーでは合成ダイヤも天然も同じ判定結果が出てしまいます。こうなると専門機関に依頼するしか方法がなくなってしまいます。より高度な合成ダイヤが出回るようになると…。と考える店頭での判断がほぼ無理。といった時代がやってくる可能性が高くなってきたと思います。ちなみに、天然と合成との相場の違いはおおよそ10倍前後のようです。すでに多数のお店で判別間違いによる被害が出ています。400万で買い取ったが実は合成で数十万円にしかならず高い勉強代を支払ったなんてお話しも耳にしました。
出来ればそのような間違えはしたくないので情報収集と勉強は欠かさず行っていこうとおもいます。

2018.12.29[Sat]

今年も

以前と比べて少し景気がよくなったかどうかははっきりとは分かりませんが、私達の使っている工具や研磨剤などの消耗品の値段は格段に上昇しているようです。
他の業界では、値上げの波がきている所もあるので、私達の業界もそろそろ考えたい頃合いです。

品物にもよりますが、二倍くらいの価格になっている消耗品もあるので、今までの工賃ではいずれ赤字になってしまうことも考えられます。
特に研磨剤関連は非常によく使うので、値段が上がるとかなりの影響があります。
節約しつつ、仕事の質は落とさないよう気をつけたいところです。

私達の業界にもいい波が来る事を祈りつつ、今年最後の約一か月を過ごしたい所存です。

(2018.12.21[Fri])

エメラルドの

特徴とは
エメラルドはひっかき傷は強い宝石なのですが、衝撃に弱いという特性が有り、
実は比較的割れやすい宝石なのです。

なぜこのような特性が有るのかというと、エメラルドが生成される過程に要因が有るんです。エメラルドはクロムイオンという物質が中に不純物として入ることによって、あの美しい緑色が生成されていくんです。
他にも、内部に水分や油分を取り込むという性質があり。
そのため表面上に傷が付き難くてもこういった内包物の多さから、強度としては弱いという特性を持っているんです。
ですので、美しい深い緑色をしたエメラルドで内包物の少ないものは、ほとんど奇跡に近い存在で高価な宝石なのです。

(2018.12.14[Fri])

基準器

11月中旬頃にテレビからキログラム原器の改定という言葉をよく耳にしました。
原器とは単位の最高基準器のことで、今回ニュースで取り上げられたのはその国際キログラム原器の1kgの基準を約130年ぶりに見直そうということです。
今までの1kgの基準はプラチナ90%、イリジウム10%からなる合金の円柱型。錆などで重さが変わらないように真空状態の中で厳重に保管されているもので、
似たようなことで小学校では分銅は素手で触ってはいけないと教わったと思います。これは指紋の脂が付着することで正しい重さではなくなってしまうからです。
ちなみに指紋一つ分の重さはミジンコ3匹分と同じくらいだそうです。(調べてみると0.00005g以下らしいです)
今回基準を改定する理由としてもキログラム原器の130年の摩耗や劣化による多少の重さの変化が生じたため、より厳密な測定基準を定めようということです。
キログラム原器の定義が決まる前までは水1Lを1kgとして計られていたそうですが、液体は温度によって気体になるので厳密な1kgの定義は曖昧でした。
技術の進歩は目まぐるしいですね。

(2018.12.11[Tue])


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