2019年04月

ピンクゴールドは合金



ピンクゴールドの純金は実は無いんです。
では、何故?ピンク色になっているのか・・・疑問ですよね。
実はピンクゴールドなどのいわゆるカラーゴールドは、純金(24K)と他の金属を混ぜ合わせて作られた合金と呼ばれている物なんです。
ピンクゴールドのピンク色は銅を一番多く混ぜ合わせているので、ピンク色になっているです。
色の濃さも銅の量を変えれば薄くも出来るんですよ。
ピンクゴールドに使う他の金属は銅以外にも幾つかの他の金属を混ぜ合わせます。

(2019.4.25[Thu])

一点物のリングなどの原型について。


以前で言えば、そう言った物の原型というのはワックスというロウソクのロウのような
物を削ったり、盛ったりして作るというのが一般的だったとは思います。
最近は3Dプリンターがかなり進歩してきたので、こちらで原型を作るよう移行してきた会社も多いと思いますが、3Dプリンターで出来上がった原型を実際にみてみると、何年か前のものよりもかなり品質が上がっていることがわかります。

形の正確さもそうですし、表面のなめらかさもかなりのもので、技術の進歩のすごさを感じます。
CAD等の知識もこれからの職人には必須となる時代が来たようです。

(2019.4.23[Tue])

ロー付け

バーナーでのロウ付けは石が留まっているものはコップに水を入れてその水面から石部分がはみ出ないように火を当てたり、
他の箇所のロウ材が溶ける前に火を離さないといけないだとか、作業中気を付けなければならないことが多い繊細な作業です。
地金の素材やロウ付けする場所によってピンセットで掴む場所を考えたり、何分のロウ材をどのくらいの大きさで使うか、火口の大きさをその都度変えたりと
毎回作業する際にワタワタとしてしまいます。

どんな仕事でもそうですが長年の経験や知識というものは長くその道を続けている人ほど豊富です。特にこういった職人職はいっそう色濃く感じます。
同じ作業でも人によってやり方やスピードが違いますから、いろいろと真似て自分に合うやり方を模索しながら場数をこなして慣れていくしかないのかなと思います。

(2019.4.15[Mon])

メッキと錬金術師

ジュエリーでもメッキは多用されています。

今では電気を使ったメッキの方法が主流ですが、
電気を使った方法が発明される前は
火と水銀を使った「金けし」という技法でメッキが行われていたそうです。
金けしは、「水銀」の中に「金」を溶かした混合液を作り、メッキをかけたい所にその混合液を塗り、火で炙って水銀を蒸発させるとそこに金だけが残ってメッキがかかる。と言うような技法です。

毒性の高さが有名な水銀を気化させるという非常に危険な技法のため、今ではほとんど行われていません。

かつて歴史の中で「錬金術師」と呼ばれていた人達も、この金けしを行っていたようです。

錬金術師といえば「だだの鉄の塊を金塊に変えた」と言うような伝承や伝説が有名で、
「錬金術師はロウソクの火で銀を溶かし、その中から金を出現させた」というような言い伝えがあります。
これはまさしく金けしと同じ技法です。
ロウソクの火で私達が使っているバーナーと同等の火力が出るとは思えませんし、溶かした銀と水銀の見た目は確かに似ているのでそれを見間違えたと思われます。

今ほど技術や科学が世間に広まって無い時代ではメッキという考え方は無くて、水銀のような液体から金色の塊を出したら
それは魔法のようだと思ってしまうでしょう。


こうして発展してきた技術や科学が継承され、それを私たちも使っていると考えると歴史を感じます。
メッキの話をしていたのに、錬金術師や歴史の話につながってくるのも、ジュエリーをやることのおもしろさの一つだと感じています。

(2019.4.9[Tue])


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