2019年09月

宝石の王様「アレキサンドライト」

宝石は「大きさ、透明度、色、輝き」の4種類で価値を決めますが、アレキサンドライトはさらに「変色性」という価値基準が加わります。
アレキサンドライトは当たる光によってその色を変えるのは有名ですね。自然光では緑、電球やロウソクの光の下では赤紫色になります。
この色の移り変わりがはっきりしている物ほど上質なアレキサンドライトと言われています。
宝石の王様というだけあって、収集家の方などは一度手にすると売るという方は滅多にいないようで、天然石は非常に数が少ないです。
そのため人工石などが多く出回っています。
人工石と言ったら聞こえは悪いですが、成分や結晶構造などはほとんど天然石と変わらないです。
天然石が少ない今、アレキサンドライトだけでなく人工のダイヤモンドなども非常に注目を集めています。
中にはガラスなどで作られた「アレクサンドリヨン」という、いわゆるイミテーション(模造品)なども存在します。
もし、今あなたが心惹かれるアレキサンドライトに出会ったなら即決断した方がいいでしょう。今後二度と同じものには巡り合わないでしょうから。

(2019.9.27[Fri])

ローズカット

ローズカットにされた宝石が留まっているお品物を目にすることがあります。

ルース屋さんや店舗を覗いていても、ローズカットの宝石の取扱いがジワジワと増えていっているように感じます。

お店によっては「新入荷ローズカット!新商品ローズカット!」といったようにローズカット自体がとても新しい物であるかのようなキャッチコピーも目にします。

確かにお店としては新商品で間違いないのですが、ローズカット自体はとても古く、歴史が長いカット方法になります。

ローズカットは現在のポピュラーなラウンドブリリアントカットが考案される前に盛んに使用されていたカット方法になります。

ローズカットは16世紀初頭の欧州諸国では すでに使われていたと言われています。

ローズカットの裏面はパビリオンがなく平らで僅かに膨らんでいる形の物が多いです。

ブリリアントカットのように裏面で光をとらえる事が出来ないので、ブリリアントカットの方が宝石をより輝かせて見せてくれます。

そのためか18世紀にブリリアントカットが考案されてからは、ローズカットはその数を減らしていったそうです。

しかし、完全に無くならず、それが現在まで残っています。


元々はとても古いものになりますが、それがまたジワジワと世間に広まっていっているようです。

宝石のカット方法にも、洋服の流行のように昔の流行がまた流行るという現象があるんだなぁと感じました。

(2019.9.24[Tue])

メッセージ

作ったジュエリーにメッセージ性を込める。というのは昔から製造されています。
分かりやすい物で言うとリングやプレートの表面に文字を彫る。今では打刻や彫り以外にレーザー彫刻機のような機械技術も発達しています。レーザー彫刻ではPCに登録されている文字以外にもデータ化されている写真やペンタブレット等を使ってオリジナルのマークを描いて彫る事が出来るようです。店頭での当日仕上げを行ってくれるお店もあるようです。アンティークジュエリーにもメッセージを込めた物で宝石を使って表現したものがあります。複数で多種の色石を並べてその頭文字を取りメッセージを込めて相手に贈った物です。
ダイヤ、エメラルド、アメジスト、ルビー、エメラルド、サファイヤ、トパーズを並べて、
DEAREST(最愛)の文字と想いを込めたものや、他にもREGARD(敬愛)やAMORE(愛)などなども物があったようで19世紀頃に流行したそうです。
BVLGARIさんのアイテムの中にセーブ・ザ・チルドレン(子供支援の国際組織)とパートナーシップを結びデザインにセーブ・ザ・チルドレンとメッセージ(キャンペーン)組み込んだジュエリーがあります。実際パートナーシップで人生が変わった子供たちもいるようです。時代ごとに流行りと表現方法が違いますが、メッセージを込めて誰かの助け、支援になるようなジュエリーも良い物だなと思います。

(2019.9.13[Fri])

レコードの話



最近のオーディオはほとんどがデジタル化されていてレコードなんて言葉は死語か
と思ったらどっこい若い人と生き残った年寄りの間ではちょっとしたブームのよう
だ。
デジタル化されていない音源の希少さとか物珍しさで人気との事だが、扱いが面倒な
ので皆さんCDに飛びついたんじゃなかったっけ?
まぁそんな皮肉はこっちに置いておいて、なぜこのコラムにレコードの話が出たきた
かと言うと、レコードを再生するプレーヤーの重要なパーツにサファイアとダイアモ
ンドが使われてるからです。
のパーツとはレコード針。
CDなどのデジタル物は光をメディアに当てて信号を読み込みますが、レコードはレ
コード盤に刻まれた信号を直接小さな針でなぞって拾います。
そのレコード盤に直接触れるのがレコード針です。大きさはなんと直径0.25ミリ、
長さ0.6ミリ!これを手作業で組み立ててるそうですよ。
この針の材質のサファイアとダイアは工業用の物から天然物まで価格によって様々
ですが、先端部の形状などと組み合わせるとものすごい種類になります。
ここまで調べてみてさすがだなと思ったのは、針を作っているのは日本がほとんどで、
海外のカートリッジメーカーが供給をやめてしまった物も対応したり、あるメーカさ
んは一点でもお客さんが欲しいとなったら作ると言っている点です。
インターネット時代、海外からの引き合いもかなりあるそうで商売的にはうまくいっ
てるようですね。
趣味の世界ですから色んな選択肢があるのは楽しいですし、たまにはあのでっかい板
をターンレーブルにのっけて音を聴いてみたいなと思いました。
その前にプレーヤー買わなくては。

(2019.9.4[Wed])


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