2022年06月

使い捨て

四月から使い捨てプラスチックのスプーン、フォークなどが有料化されました。宿泊施設のアメニティも例外ではなく、施設によっては宿泊前にあらかじめお客さんに案内の連絡をする対応をしているようです。
また、クリーニング店の梱包ビニールも一着ずつにかけるのではなく、複数枚重ねて梱包することでビニールの消費削減に取り組んでいるようです。ただ、同じお客さんから預かった服を揃えて重ねる作業は従業員さんが
探してしなければならないようで、手間は増えているように感じます。
使い捨てプラスチック資源軽減のために各業界が様々な手を駆使して尽力していますが、その分人件費がかかっています。
今や世界的に資源価格だけでなくいろいろなものが値上がりしています。消費者は少しでも安いもの探したり、無駄遣いしないよう節約するといった心理がはたらくひとが多いと思います。衣食住のなかに含まれない宝飾業界、
先行きが不透明なのはいつまで続くのでしょうか。

(2022.6.29[Wed])

太陽の石『サンストーン』

本格的な夏がいよいよやってきますね。日差しはすっかり夏らしくエネルギッシュに満ち溢れてまぶしいくらいです。今回ご紹介する『サンストーン』は、そんな夏にピッタリなギラリと輝くお日さまのような天然石です。和名は「日長石」といい、ジュエリーでよく使われるムーンストーンと好対照な鉱物。ちなみにムーンストーンの和名は「月長石」といいます。比較的新しい鉱物で、一般的にはまだまだ知名度は低いですがコレクターの間では人気の高い鉱物のひとつなのですよ。

サンストーンという名前は、鉱物的に名付けられたものではなく静かな光を放つムーンストーンと対照的に名づけられた宝石としての名称です。つまりサンストーンもムーンストーンも鉱物名ではなく、光学効果(石の表面に浮くように現れる特殊な光)を持つ石に対して付けられた宝石名称なのです。

ほとんどのサンストーンは黄色やオレンジや茶色などの透明なボディーカラーを持ち、赤や黄金の内包物に光が反射して光沢を作ります。内包物が大きいほど光がギラギラ反射して、魅力的なきらめきをみせるのです。
透明度が高く結晶の光がきれいなタイプが高品質であるとされていて、希少性が高いものはルビーにも劣らない価値のものもあるのだそうですよ。表面を丸く磨いた「カボション」という形状にすると内包物の赤い輝きが増して、太陽を思わせる明るい美しさにうっとりしてしまいます。ダイヤやエメラルドなどの高い知名度を持つ高級宝石の中に、このユニークで魅力的なサンストーンが加わる日がくるかもしれませんね。

(2022.6.22[Wed])

ピンセットと意地

普段日常生活では色々な物を自分が工夫して使いやすくしていると思います。例えば鉛筆であったり、消しゴムの紙ケース、現代の人が分かりやすいもので言えばスマホのアプリ整理であったり。今例に挙げたものは大体の人が無意識で使いやすくしていると思っています。
ネックレスの修理等でよく使用している”ピンセット“も使いやすいように加工しています。細いチェーンが使われたネックレス等を修理する際にはレーザーを使用して溶接しています。レーザーを使用する際にピンセットで溶接したいパーツを持つのですがレーザーが当たる場所に近いためどうしても被弾してピンセットの先が溶けて段々と歪になります。そうするとピンセットは何かを摘まんで持ち上げるという動作がとてもしづらくなるのです。その際は金属のやすりで先端を削り使いやすくします。もちろん他の工具なども使いやすいように加工しています。

この業界や修理に限った話では全くないのですが、作業を続けるのにこの道具の状態(それこそ最初に挙げた鉛筆や消しゴム)では不便だけど後もう少しで終わりとなると人間は誰しもが一度は意地になって不便なまま作業を進行しようとします。ただそれが何度も続くといつか気付くんです、これは普通に使いやすくした方が良いと・・・。

(2022.6.14[Tue])

地金の相場

コロナウィルスのせいなのか、戦争などの事情によるのか個人としてははっきり理由はしりませんが、地金の相場で純金が非常に高くなっています。
製品を作る時は勿論、その他のパーツを作る時にも金の地金は使用しますし、そのまま価格転嫁できないこともあるので、あまり高騰するのは歓迎できません。
また別の所で言えば、指輪やネックレスなどを修理するときに使う「ロー材」。
ベースになる貴金属を主成分としたいわば貴金属の接着剤的なものですが、これも私達にとっては欠かせないものなので、高価格になるのはできれば避けたいところです。
随分前には純金も一グラム三千円くらいの時代があったようですが、早いうちにまたその金額くらいに下がって欲しいと思っている最近です。

(2022.6.6[Mon])


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