2022年10月

相場

世界情勢により様々な金属の相場が高騰しています。今1円硬貨を作るのに3円掛かるなんて話しが有名だと思います。宝飾品に関係する金属の話しをすると、パラジウムの相場がかなり高騰しています。2010年ごろは1g当たり\1,200前後でした。現在は¥7000越えたぐらいです。20年で約5.8倍価値が高くなりました。
パラジウムは主にプラチナの割り金として使用します。プラチナの相場はおおよそ¥3500位です。プラチナはPt1000、Pt999、Pt950、Pt900やPt850と刻印の入った商品が多く見かけます。プラチナはとても高価で非常に柔らかい金属です。プラチナにパラジウム混ぜ合わせるのは地金に適度な強度を持たせるなどの様々な理由があります。さてこの中で今現在の1gの価値が高いのはどの刻印の商品でしょう?
そうですPt850です。Pt850はプラチナ85%に対してパラジウム15%の合金です。上記の価格で計算すると¥2975+¥1050=¥4025になります。純プラチナよりも地金代が高くなります。2010年頃は価格を抑える理由もあって主にパラジウムを割り金に使っていました。現在では価格をあげることになってしまいます。今のパラジウムをまぜるメリットは強度と色味ぐらいでしょう。パラジウムの相場が下がらないことには今後パラジウム割りのプラチナは今後価格がどんどん高くなっていくでしょう。大手ブランドや地金屋さんはパラジウムに変わる割り金を研究していることだと思います。最近の通販番組等ではPt1000のネックレスなどを多く視かけるようになりました。価格を抑えるという事に注視すると何も混ぜないのが手っ取り早い対策となるでしょう。その代わり商品の扱いに気を使う必要が出てくるのかなと思います。
どんな金属にどんな理由でどんな割り金が使われているのか。今後も様々金属が希少で高価になっていくと考えると今以上に金属に対しての知識を増やしていく必要があるのかなと思います。

(2022.10.28[Fri])

カリブの宝石『ラリマー』



カリブの海の揺らめきを結晶化したような美しい水色の宝石『ラリマー』。ラリマーの名前の由来は、最初に発見した地質学者が愛娘の名前であるLaris(ラリ)とスペイン語の海という意味のMar(マール)を組み合わせて『ラリマー』としたのが始まりだそうです。
正式名は「ブルーペクトライト」といいますが、ペクトライト自体は1828年にイタリアで発見されています。ブルーペクトライトはチェコやカナダでも希少ながらも産出されていますが、ドミニカ共和国で採れた美しい青を放つペクトライトのみが「ラリマー」と呼ばれているのです。

ラリマーは、カリブ海のドミニカ共和国にあるバオルゴ鉱山で1974年に初めて発見された比較的新しい天然石です。硬度は4.5〜5と宝石の中では比較的低いながらも、鉱物的な美しさからジュエリーとしても人気が高い石です。また、世界三大ヒーリングストーンのひとつに数えられることから、パワーストーンの愛好家の中でとても人気があります。アンバー、コンクパールに並ぶカリブ海の三大宝石ともいわれています。

カリブ海に注ぐ日差しの光がゆらゆら揺れたような魅力的な美しさを持つラリマーを、ぜひ一度目にしてみてください。ひとつとして同じものはないので、いろいろな模様をお楽しみいただけますよ。

(2022.10.24[Mon])


バックナンバー
©All Rights Reserved 2009 TAO & COMPANY Inc. Yokohama, Japan
Powered by HL-imgdiary Ver.3.00 Beta